クルミの収穫

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クルミの収穫

油がのっててジューシー濃厚な日本固有のクルミ「オニグルミ(和クルミ)」の収穫です。

 

オニグルミは殻が硬く、金づちとかオニグルミ用のハサミとかを使わないと割ることができない、

食べるまでの難易度が高い食べ物です。

外国のクルミみたいにくるみ割り人形で割るなんてことはできないくらい硬い品種です。

 

ですが、苦労して割る労力に見合う美味しさです。

外国のクルミに比べて日本のクルミ(オニグルミ)は油乗りが良く、パサパサ感ゼロ、ジューシーで濃厚な、まさに「ごちそう」とも言える木の実です。

 

昔の岩手の人はクルミを最高に美味しいものと思っていたようで、「最高に美味しい!Delicious(デリシャス)! Bone(ボーノ)!」のことを岩手の方言で「クルビアジ(クルミ味)!」と言います。

うちのばさま(祖母)も現役で使っている方言です。

そんな皆大好きクルミの収穫の様子をご紹介します。

 

クルミの割り方はこちらの記事をご覧ください。

クルミの割り方(Coming soon…)

 

 

1.クルミはどこにある?

クルミの木は山にあります。

 

山と言っても登山クラスの山は危険なのでオススメしません。

近くの小高い山とか、

山と人里の境目とか、

ちょっとした森林とか、

無理のない範囲で行ける場所にしましょう。

 

ちなみに、家のそばに植えるのはよくないとされています。

山に行くのは大変!だからと言って、家の庭に植えるのはやめましょう。

 

なぜかというと、

クルミの皮が地面に付くと地面が焼けるようになるとか。(じさま談)

土に返しても肥料分にもならないそうです。(ばさま談)

ようするに、畑の土とかにクルミの皮には肥料っ気がなく、畑にまいても作物が育たないということだと思います。

 

2.装備

 

2-1.服装

①長そで長ズボン

ヤブを歩くのでトゲトゲした植物もあります。

長そで長ズボンで体を保護しましょう。

 

②ゴム手袋

クルミはほとんどの場合、よく見る殻の状態で落ちてるのではなく、皮のついた状態で落ちています。

この皮を触ると手がかなり汚れるので、ゴム手袋必須です。

 

③長靴

ヤブの中を歩くことが多いので、とがった枝を踏まないように長靴がオススメです。

底がしっかりしているものが理想ですが、普通の長靴で全く問題ありません。

 

④ゴーグルorメガネ

山でクルミ拾いをするなら目を保護するもの必須です。

ヤブの中を歩いてたら気付かないうちに小枝が目にぶっ刺ささっていた···なんてことの無いように。

 

2-2.持ち物

①カマ

ヤブをから払ったり、

手では届かない位置のクルミを引き寄せたり、

足場が悪いところで地面や木の枝や根に引っ掛けて危険を回避したりと

意外と万能アイテムです。

 

②袋

クルミを入れる用の袋です。空の肥料袋なんかがちょうどいいでしょう。

ちなみに、クルミの殻には一ヶ所尖っている部分があります。

スーパーの薄いレジ袋は破けやすいので厚手の袋がオススメです。

あと、袋はかなり汚れます。

 

 

3.クルミの木

さて、クルミを拾おうにもクルミの木が分からなければ、実を見つけることができません。

ということで、クルミの木の見分け方をご紹介します。

 

3-1.クルミの木の特徴

↓クルミの木はこんな感じで幹が白いです。(すぐ隣の茶色い幹は別な種類の木)

↓少し見づらいですが、白くて枝が細く、何本も長い枝(幹?)が下の方から天に向かって広がるように伸びています。

↓年数が経つと幹もそこそこ太くなります。

 

葉っぱも割と特徴的で、こんな感じです。

 

3-2.ウルシの木と似てる…?

大木になる前はクルミの木はウルシの木とよく似ています。

ただ、ウルシの木の方が赤っぽいです。

クルミの木に慣れれば見分けはつくと思います。

クルミ···幹が白い

ウルシ···幹が赤い

体質的にウルシに弱い方はウルシかぶれに注意しましょう。

 

4.クルミの実

クルミの実はこんな感じです。

パッとみスモモっぽいですが、このまま食べるのはやめておきましょう。

 

5.収穫(2020/10/13)

さあ、実際にクルミを収穫していきましょう。

クルミの木と実さえ分かれば収穫は簡単です。

地面に落ちているクルミを拾うだけです。

 

5-1.落ちている実の様子

落ちているクルミの状態はさまざまあります。

 

①皮付きの状態で落ちている状態のもの

↓木から落ちたてホヤホヤのきれいな状態

↓半分腐ってきた状態

↓皮がだんだんと腐って皮が茶色くなっている状態

↓皮がかなり腐っていて黒くなっている状態

 

②皮が少し向けて殻が見えている状態のもの

 

③皮がむけて殻の状態になっている状態のもの

これらを拾って袋に入れましょう。

 

↓集めてみました。

 

突然ですが、ここでクルミ探しクイズ

とりあえず12個はありそうな気がします。

 

5-2.効率的な探し方

5-2-1.実のなり方を知る

ちなみにクルミは5、6個程度まとまって木になっています。

そのため、地面にもある程度まとまって落ちています。

ということで、落ちているクルミを一個見つけたらその周囲を探すことで元々お仲間だったクルミたちが次々と見つかります。

 

5-2-2.足の裏の感触

たまに道路に埋まっていたり、草むらに隠れて見つけづらい時があります。

そのような時は足の裏に神経を集中させて見てください。

 

ぽこっと硬いものを踏む感触があります。

クルミの殻の固さが長靴を通して足の裏に伝わってきます。

 

たまに石のこともありますが、石を踏んだときはゴツゴツとした刺激があります。

クルミは丸いのでぽこっとした違和感はありますが、石に比べれば刺激は少ないです。

 

足の裏に硬いものを踏む違和感があったら、すかさずクルミかどうか確認しましょう。

土や草むらにちょっと埋もれているせいか、意外とみんな見落としているので結構拾うことができます。

 

 

6.皮むき

 

6-1.注意(※始める前にご確認ください)

今から紹介する皮むき方法は、ばさま(祖母)が昔から行っている、原始的な方法です。

簡単にいうと、クルミの皮を腐らせて殻から取れやすくする方法です。

 

大量のクルミの皮を一気に向くことができますが、臭いや廃物等発生します。

あくまでも近所同士の距離が長い農村向きの方法です。

市街地などではオススメしません。

 

また、腐ったクルミの皮(黒いヘドロのようなもの)が付着してもいい庭や草むらのある方のみ参考にしてください。

住宅街など、コンクリートやアスファルトに囲まれた場所には適しません。

 

以上をふまえたうえで皮むき手順を紹介していきます。

 

6-2.事前準備(2020/10/13、収穫直後)

皮むきをする前に事前準備を行います。

と言っても、採ってきたクルミの入っている袋の口をヒモで縛るだけです。

縛りやすいように、袋に入れるクルミの量は袋の半分~2/3くらいにしておくのがオススメです。

それ以上になりそうな時は袋をもう一つ用意してください。

 

袋を縛ったら1~2週間放置します。

放置している間に皮がだんだんと腐ってきます。

 

―皮、熟成中―

 

6-3.皮むきに必要な道具

皮むきをするにあたって用意するものをご紹介します。

①カゴ

腐った皮で汚れたクルミを皮で洗うときに使います。

高さは大体15cmくらいです。

 

②ご座

洗ったクルミを干す際に、下に敷くのに使用します。

 

③小川

クルミを洗うための小川があるとよいでしょう。

田んぼの用水路とかでも大丈夫です。

  

6-4.皮むき手順(2020/10/20、収穫してから1~2週間後が目安)

1週間後、皮が腐って黒くなっています。

(3週間以上置くと、殻の方まで腐ってくるので、1~2週間くらいが皮だけ腐らせるにはちょうどいいようです。)

さあ、殻を取り出していきましょう。

 

※以下の作業は汚れてもいい場所で行ってください。腐ったクルミの皮はヘドロのように真っ黒で地面が汚れます。

 

まずはヒモで縛っていた袋の口を軽く開きます。

そこにバケツ1/4程度の水を入れます。

袋の口をもう一度縛ります。

袋の上からクルミの皮と殻がはがれるのを意識しながら踏み踏みします。

水を入れたことによって踏んだ時に皮がはがれやすくなっています。

表からも裏からも踏み踏みします。

 

皮と殻がはがれたかな?となったら、袋の口を開けて別のビニール袋の上に中身を空けます。

(ちなみに、収穫直後のヒモの縛りが緩いと皮の腐った部分にウジが湧きがちです。苦手な方はご注意を。)

↓ちなみに、皮があまり腐っていないと皮が殻から離れにくくなっています。

少量であれば、力業でむいてしまいましょう。

 

殻はザルの中へ、腐った皮はあとで捨てられるように隅に寄せておきます。

 

ザルの1/4が埋まるくらいクルミの殻が入ったら、小川(農業用の用水路)で殻についている汚れを落とします。

 

カゴやクルミや作業者が流されないように注意しながら川でザブザブ。

↓分かりづらいですが、U字溝の入った農業用水路で洗っています。

↓洗った後はこんな感じ

 

綺麗になったら日向に敷いたご座にクルミを広げて乾燥させます。

表面の水気がなくなればOKです。

3日くらい乾かせば十分でしょう。

↓左側が乾いた状態、右が濡れた状態。

途中雨を挟んだ時などはクルミの乾き具合を見ながら乾燥日数を延ばしててください。

 

クルミが乾いたと思ったら、保管用の袋(我が家ではコンバイン袋)に入れて雨をしのげる場所で保管します。

 

これで後は食べるだけの状態になりました!

 

7.まとめ

クルミの収穫の一部始終、いかがでしたでしょうか?

 

クルミの収穫自体は、

山に行ってクルミを拾い、皮を取って殻を乾かす。

というそこまで難しくない(むしろ楽しい)作業です。

 

秋の山や風景に癒されながら美味しいクルミも拾うことができるなんて、これぞ農村暮らしの醍醐味!ですね。

 

ちなみに、この後の殻割りが結構大変なのですが、 

↓下記の記事でクルミの殻の割り方について詳しく書いていますので、ぜひ参考にしてください。

クルミの割り方(Coming soon…)

 

では、みなさまもステキな農村ライフを! 

 

んだば、まんず。

 

 

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