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食堂で定食を頼むと付いてくることがあるたくあん。
田舎では自分の家で作る方も多いのではないでしょうか。(主にじいちゃんばあちゃんが)
自分で作ると好みの味付けにできるので、とてもご飯が進むようになります。
そこで、本記事ではたくあんの作り方をご紹介します。
あなたもぜひ、たくあん作りに挑戦してみてください!
1.素材の準備
そもそもたくあんは何からできているのでしょうか?
順に見ていきましょう。
①大根(たくあん用の細長い品種)
たくあん用の細長い品種が種屋で売られているので、たくあん用の大根を選んで育ててください。
↓「サカタ交配」ではなく「サカタのタネ」と書いてあるので、おそらく固定種
品種にもよりますが、8月くらいにまけば11月上旬くらいに収穫できます。(岩手県八幡平市の場合)
種の量にもよりますが、一袋まけば50本くらいできます。
②米ぬか
ぬか床を作るので、米ぬかを用意します。
我が家では30kg用の米袋の半分くらいの量を使用しました。
コイン精米機や精米所でタダでもらえる(むしろもらっていくと喜ばれる)ので、遠慮なくもらっていきましょう。
余った米ぬかは畑の肥料にもつかえます。
③調味料(塩・砂糖・焼酎)
ぬか床を作る際に入れる調味料です。
塩はあら塩
砂糖はザラメとてんさい糖
焼酎はお好きなもの(安いのでも芋でも麦でも黒霧でも)
を使用します。
分量は個人の好みによりますが、50本漬ける場合の目安として以下くらい用意すれば何とかなると思います。
※正確な分量ではないので、全て使うわけではありません。味見をしながらぬか床に入れてください。
塩:3~5kg
ザラメ:1kg
てんさい糖:1kg
焼酎:1500mL
塩・砂糖・焼酎は全て大根を保存させるために有効な調味料です。
ただ味の好みは人それぞれなので、砂糖を入れずに作ることも可能です。
焼酎はカビ防止に使用します。
ちなみに、2021年は焼酎が無かったので余ったワインを使ってみました。
ただ、アルコール度数が低いので保存に効果があるかは不明です。
味に深みは出るかもしれません。
④カボチャ(色付け)
母曰く、たくあんの黄色はカボチャの色らしいです。
我が家でも昔は、煮てつぶしたカボチャを米ぬか・調味料に混ぜてたくあんを漬けていたらしいです。
ちなみに、カボチャを入れなくても黄色っぽいたくあんになります。(黄ばんだ感じ?)
カボチャを入れた方がきれいな黄色になります。カボチャの甘みも染みます。
合成着色料を使わない黄色いたくあんを食べたい方はぜひ。
⑤こが(漬物用の樽)
漬物を漬けたり保管するのに使われる樽(たる)。
ホームセンターでも売っています。
こが(漬物用の樽)のサイズは
大根の量+ぬか床の量
が入るサイズにします。
と言っても、ぬか床の量を見積もるのはベテランたくあん作り職人でないと難しいかもしれません。
目安として、大根の量の1.5倍くらいのこが(漬物用の樽)のサイズにすれば大丈夫だと思います。
※あくまで私個人の目分量ですので、参考程度でお願いします。
参考までに、我が家では大根50本を漬ける場合、50型のこが(漬物用の樽)を使用しています。
⑥漬物用の袋
漬物用の袋です。
ホームセンターなどで売っています。
袋の小さい順から一斗、二斗···とあります。
聞きなれない単位「斗(と)」を使いますが、1斗当たり20Lくらいのようです。
こが(漬物用の樽)のサイズに合わせて買うとよいでしょう。
参考までに、我が家では大根50本を漬ける場合、3斗の袋を使用しています。
⑦漬物石
大根に味をしみさせるための重しです。
より重い漬物石を乗せた方が、大根に味がしみやすくなります。
そのため、早くたくあんを作りたい場合は漬物石を重くしたり、何個か重ねて置くといいでしょう。
とあるサイトでは大根の2~3倍の重さの漬物石を使うらしいですが、
我が家では50本(50kgくらい?)の大根に対して5kg程度の漬物石を乗せています。
おそらく、もっとたくさんの漬物石を乗せれば1ヶ月くらいでできるのだと思いますが、
我が家の場合、11月頃に漬けると大体2月頃にたくあんが完成します。
2.大根の用意
漬ける前に、まずはたくあん用の大根を用意するところから始めましょう。
2-1.大根の収穫
まずは大根の収穫をします。
たくあん用の大根は細長いので手で引き抜こうとすると折れることも多いです。
なので、スコップを使って土を柔らかくしながら引き抜いていきましょう。
ここで気を付けて欲しいのが、菜っ葉は切り落とさずにそのまま残すということです。
菜っ葉は大根を竿などの棒に引っかけて干す際に活躍します。
菜っ葉を白い部分から切り落としてしまうと、大根を広げて干さなければいけなくなります。
(そういう場所があれば菜っ葉を切り落としてもいいのですが···)
2-2.大根を洗う
土まみれの大根を洗ってきれいにします。
一回タワシなどで洗ったあと、もう一度きれいな水に通してすすげば土がきれいに落ちます。
2-3.菜っ葉を結ぶ
大根をニ本一組にして、菜っ葉の部分をワラで結びます。
我が家で使用する紐は稲ワラ3〜4本をよじったものを使っています。
稲刈りのときに少しワラを残しておくと色々使えて便利です。
結ぶ場所は根(白い部分)に近いところの菜っ葉を結びましょう。
菜っ葉の上の部分で結ぶと、干すときに大根の重みでちぎれたり、紐からすり抜けて地面に落ちたりします。
2-4.大根を干す
はさがけの骨組みやハウスの骨組み、洗濯物を干す場所などどこでもいいので、大根をかけていきます。
大根のかけ方は菜っ葉と菜っ葉の結び目がパイプ(かける場所)に乗っかるようにしてかけていきましょう。
2-5.干す期間
干す期間は1〜2週間程度です。
ちょっとフニフニ感が残りつつも、ある程度自在に曲げられるくらいになれば大丈夫です。
3週間も干すと今度は干せすぎて固くなってきてしまいます。
干し終わった時の状態がそのままたくあんの食感となりますので、タイミングは逃さないように気を付けましょう。
2-6.菜っ葉を取る
大根を干し終わったら、菜っ葉の部分は漬けないので切り落とします。
ただし、菜っ葉は捨てないで残しておきましょう。
干した菜っ葉は「干し菜」と言って美味しい美味しい味噌汁の具になります。
さらに日光に当たってるので栄養も満点です。
冬の美味しい保存食として活躍します。
3.漬ける
大根の準備ができたらいよいよたくあん作りに入ります。
3-1.米ぬかの味付け
まずは、こが以外の入れ物に米ぬかを出し、塩・砂糖・焼酎で味付けをします。
この味付けがたくあんの味になります。
味付けをしたら米ぬかと調味料をよく混ぜ合わせてぬか床を作ります。
もし煮てつぶしたカボチャがあれば、一緒にぬか床に入れてかき混ぜます。
混ぜ合わせたら味見をして、好みの味になるまで調味料を足していきます。
ちなみに、大根を漬けた後にも焼酎を使う(3-6.)ので、500mLくらい残しておいてください。
3-2.こがの用意
きれいに洗って乾かしたこがを用意し、漬物用の袋をこがの中に入れて口を広げます。
3-3.米ぬかの投入
味付けした米ぬかをこがに広げた袋の底に振りかけます。
3-4.大根を敷きつめる
大根をぬか床の上に敷きつめます。
3-5.米ぬかをかける
敷きつめた大根の上に、大根が見えなくなるまで米ぬかを振りかけます。
以下、3-4.大根の敷きつめと3-5.米ぬか振りを交互に行う
3-6.焼酎をかける
3-4と3-5の繰り返しが終わったら最後にカビ防止として焼酎を上表面にかけます。
我が家では500mLくらいかけています。
3-7.袋の口を結ぶ
大根と米ぬかを全てこがに投入したら、袋の口を結びます。
空気を抜きながら袋の口をよじってから結ぶとやりやすいです。
3-8.重しを乗せる
漬物石などの重しを乗せます。
重しを乗せることで大根に味が染み込みやすくなります。
より重い漬物石を乗せた方が、大根に味がしみやすくなります。
そのため、早くたくあんを作りたい場合は漬物石を重くしたり、何個か重ねて置くといいでしょう。
3-9.できあがり
味が染みたら出来上がりです。
ただし、味が染みるまで数ヶ月かかります。
我が家では11月に漬けて2月頃に食べられるようになりました。
とあるサイトでは大根の2~3倍の重さの漬物石を使うらしいですが、
我が家では50本(30kg~50kgくらい?)の大根に対して5kg程度の漬物石を乗せています。
おそらく、もっとたくさんの漬物石を乗せれば1ヶ月くらいでできるのだと思います。
ちなみに、待っている間は特に混ぜたり汁を取ったりする必要もありません。
とにかく放置します。
4.まとめ
たくあんの作り方、いかがでしたでしょうか。
自分で漬けたたくあんは売っているのと比べて優しい味わいがあり、飽きない美味しさがあります。
家庭によって味付けも違い、トウガラシやカラシ、昆布などを入れるところもあるみたいです。
あなたの好みの味付けを発掘して、自分だけのオリジナルたくあんを開発するのも楽しいかもしれません。
たくあん作りは大根を干すまでが大変ですが、漬けてしまえばあとは放置なので、頑張って漬けてみてください。
んだば、まんず。